ご応募してくださった皆さん、どうもありがとうございました。
5332句ものたくさんの猫の句が寄せられ、選句用紙にはさまざまな猫の様子や鳴き声があふれていました。一句一句を通して、いろんな猫との関わり方があるのだなあと改めて気づかされました。
今回、俳句に登場した愛しき猫たちにもありがとうと言いたい。
カリカリあげたいです。
堀本裕樹(俳人)
猫の身体の特徴や仕草、性格などが句を通して伝わってきて共感を覚えた。
猫という生き物を通して見ることによって、いつもと違って見える世界があり、瞬間があるようで、それらをとらえた句が心に沁みた。
楽しい句も多かった。
町田康(小説家)
欄干は
一本道や
猫の恋
愛知県 有本仁政
人間にとっては橋などに設ける転落を防ぎ、装飾的な柵ともいえる欄干だが、猫にとっては「一本道」になる。まずその発見に眼を見張った。「欄干は一本道や」という詠嘆を含んだ断定がいい。では、何の一本道なのか。恋の一本道なのである。欄干を歩く猫の向こう側に恋の相手がいるのだろう。欄干を真っ直ぐ進みながら、一途に恋へと向かってゆく。
(選者:堀本裕樹)
猫俳句大賞受賞者には
副賞10万円
「スマートねこトイレtoletta®」
(株式会社ハチたま)
を進呈いたします!
凍て星や
かりかり残る
アルミ皿
大分県 近藤恵
そこに居ない猫、居なくなった猫は、そこに居ないからこそ、その存在を在り在りと感じさせる。句に猫という言葉はないが、ありありとその存在を感じる。寒い夜、飯を食べなかった猫、食べられなかった猫はどこにいったのか。そんなことを考えてしまう。身の内になにかが溢れる。
(選者:町田康)
猫俳句準賞受賞者には
副賞5万円を進呈いたします
- 井口 寿美子北海道
- 手術より戻りし猫にさんま焼く
- 井田 壽一滋賀県
- 今年藁ぷんぷんさせて猫帰る
- 大澤 真祐子東京都
- 枯葉つけ水飲む猫の外の匂い
- 梶 政幸千葉県
- 新盆や見知らぬ猫のぽつり居て
- 鹿目 勘六宮城県
- 冴え返るもう啼かぬ猫撫でている
- 河添 美羽東京都
- クリスマスツリー登る猫ごと点滅す
- 川又 夕愛媛県
- 葉桜や猫は尻より振り返る
- 岸本 晴朗神奈川県
- 冬晴や亡き猫の名のパスワード
- 今野 麻里宮城県
- 雪解の新しき庭猫の道
- 後藤 明弘愛媛県
- 黒猫の己が影踏む十三夜
- 佐々木 信一山梨県
- 猫の墓わづかにありし春の土
- 佐竹 由帆東京都
- 猫の子を閉めだして着る春着かな
- 佐野 未來三重県
- どら猫の前歯小さし冬籠
- 田村 さよみ千葉県
- ただいまの声より早き子猫かな
- 中山 睦男大阪府
- 釣人に呼ばれぬ猫の日永かな
- 藤澤 拓也東京都
- 床の間の猫をどかして鏡餅
- 丸山 文埼玉県
- 猫の毛は日向の香り白障子
- 山下 崇茨城県
- 迷い猫抱かれて漏らす息白し
- 山田 喜則和歌山県
- 角巻の貰はれていく猫を抱き
- 吉野 由美東京都
- お互ひの猫のためなる歳暮かな
佳作の皆様には副賞として
クオカード1000円を
進呈いたします!
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