猫俳句大賞

猫俳句バックナンバー

11月30日週の猫俳句

子と猫の
こしよこしよばなし
小鳥来る

佐々木慈子

解 説

第六回猫俳句大賞の大賞受賞作。


一枚絵のなかで子どもと猫と寄り添ってこしょこしょお話している、
やさしい絵本のような世界観が素敵です。
審査員長の堀本裕樹さんの評にもあるとおり、
「こ」の音の重なりが楽しくてかわいらしい、声に出して読みたい一句ですよね。
句の内容と音の響き方とが合うと、こんなにも魅力的に景の立ち上がる俳句になるのだな、と感嘆するばかりです。
季語は「小鳥来る」で秋。

本日は、第七回猫俳句大賞の応募締切日です。
猫をテーマにした俳句であれば季節を問わず、お一人様何句でもご投句いただけます。
最終日も、皆さまからのご応募をお待ちしております。

11月30日週の猫写真

写真提供:京都府 熊ちゃん

 

8月8日週の猫俳句

猫の眼の
ひらいてとぢて
遠花火

横山白虹

解 説


本日8月8日は「世界猫の日」。
人と猫とが友情を深め合い、猫の安全と幸せについて考える日だそうです。

そんな記念日ですから、昭和の時代に詠まれた掲句も敢えて現代に置きかえて想像してみます。
猫はもちろん安全な室内にいて、部屋の窓辺から花火の遠くあがる空を飼い主と一緒に眺めているのではないでしょうか。

音もない硝子越しの遠花火の輝きと、ゆっくりと目をひらいてとじる猫の瞳のきらめきが重なり合って、
飼い主にとって、この猫がいっそう愛おしく見えたかもしれません。

季語は「遠花火」で初秋(歳時記によっては夏に分類)。

8月8日週の猫写真

写真提供:神奈川県 さちよさん

 
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