10月18日週の猫俳句
猫ちぐらから
手を付ける
冬支度
ちゅんすけ
解 説
第五回猫俳句大賞の佳作句より。
猫を愛する皆さんはよくご存じかと思いますが、「猫ちぐら(猫つぐら)」とは猫用の寝床の一種。
新潟県や長野県産の稲わら・紙紐等を編んで作ったものが有名で、ころんとした可愛らしい形が思い浮かびます。
この句の中に猫は直接登場しませんが、猫と暮らすひとの生活がリアリティをもって見えてきます。
庭木に雪吊や藪巻を施したり、暖房器具を出したり、カーテンや絨毯を冬用のものに取り換えたり…といった冬の支度をするときに、このひとは最初に猫ちぐらから手を付けたのです。
「最近寒くなってきたから温かい猫ちぐらを出しておかなきゃ」という猫ファーストな姿勢が伺えます。
季語は「冬支度」で晩秋。
第五回猫俳句大賞で審査員を務めていただいた保坂和志さんのコメントはこちらからご覧いただけます。
皆さまも冬の猫の思い出をぜひ俳句に表現してみてくださいね。
10月18日週の猫写真
写真提供:熊本県 鐵谷知会子さん