猫俳句大賞

11月29日週の猫俳句

暴れ猫
蜜柑の山を
崩しけり

西章泉

解 説

第三回猫俳句大賞の入選句より。季語は「蜜柑」で冬。

冬の猫の句といえば、まずイメージするのは炬燵でのんびり過ごす猫。また、炬燵からの連想では蜜柑も思い浮かべられますが、蜜柑の皮には猫のからだに有害な成分が含まれるそうです。

それを知ってか知らずか、掲句では猫が勢いよく蜜柑の山を崩しています。 手遊びに山のように堆く積んでいた蜜柑の山へタックルしたのか、山盛りの蜜柑の籠を伝家の宝刀・猫パンチで薙ぎ払ったのか。

「暴れ猫」という表現から、猫の野性味、動きの機敏さが感じられますね。 寒さの厳しい冬でも、家の中で元気に過ごす猫の生き生きとした様子が目に浮かびます。

11月29日週の猫写真

写真提供:神奈川県 さちよさん