猫俳句大賞

1月27日週の猫俳句

恋猫や
ポンと深夜の
メール来る

冨沢賢

解 説

季語は恋猫で初春。深夜に、雄猫たちがワオワオと求愛の声をあげているのを聴いているところへ、「ポン」とメールが届きます。ポン、というのが、まるで猫の肉球のスタンプを押されたような小気味よい響きですね。

猫たちが恋を歌いあげているときに届いたメールは、どんな内容なのでしょう。やっぱり、恋人からのラブレターでしょうか。深夜に作られたメールですから、理性を飛び越えた情熱的な内容かもしれません。

恋人からの便りを待ちながら、深夜を悶々と過ごしている状況は、季語の「恋猫」にぴったりですね。恋猫は江戸時代から人気の季語で、猫の恋、浮かれ猫、猫の妻など様々な表現(傍題)で、たくさんの名句が作られています。

1月27日週の猫写真

写真提供:東京都 たまみさん